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JT35 信楽水指
桃山時代 17世紀
182mm×178mm
時代杉箱入 時代仕覆、風呂敷付
Shigaragi ware. Water pot for tea party
Momoyama period
¥380,000
滋賀県甲賀郡信楽町一帯で中世に焼かれた陶器を「信楽」と呼んでいます。その独特の寂び枯れた味わいは利休の知る所となり、彼によって見出されました。最も珍重されるものは自然な味わいの室町時代のものですが、それを目ざした桃山の茶陶も高く評価されています。大きな矢筈口の形で茄子を思わせ、蓋のつまみはヘタを連想させます。自然体の土に、石英が混じり、石はぜとなった肌合いで、オレンジ色に発色した素地は、風雪にさらされた自然の山肌を見るようで、スケール感があります。信楽の水指は松平不昧が愛した千家名物の「三夕」が有名ですが、それに負けない雰囲気を持っています。現存する信楽の水指のほとんどが蓋を欠損して塗蓋となっていますが、これは欠けた蓋が金繕いをして残され、塗蓋も添えられています。時代のある仕覆と箱もロマンを感じさせます。
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