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JT949 秋草図鐔
無銘:二代西垣勘四郎永久
鉄地木瓜形真鍮据文金布目象嵌 丸耳 江戸時代中期
80.9mm×76.9mm×耳4.1mm(切羽台3.8mm)
上製桐箱入落込済
「西垣」として保存刀装具鑑定書付
¥300,000
Nagahisa Nishigaki the second. Design of Autumn grass.
Middle Edo period
NBTHK Hozon Tosogu Certificate as “Nishigaki”
西垣二代勘四郎は、寛永十六年(1639)に生まれ享保二年(1717)に没していて、活躍期は元禄時代が中心です。14歳のときに藩命で後藤顕乗の弟子となり、24歳で皆伝を得て肥後に帰っています。後藤家で学んだこともあり、作風は高尚で緻密なものが多いのですが、有名な在銘の田毎月図鐔のように、初代のような自由で奔放な作風のものも制作しています。この鐔は、その田毎月図鐔の表側と同じような構図で、真鍮の蔦の葉は同じような彫りであり二代勘四郎の作品であることが想像できます。整った木瓜形で平地の中ほどをやや凹ませた肉置きで、左右には大きめの洲浜形の櫃穴を開けています。右側から風になびくススキを線彫りし、穂先には金の布目象嵌を施しています。蔦のツルも金布目象嵌で、ススキの奥にも布目象嵌で砂子のような味わいを表現しています。神経の行き届いた作品で、元禄時代に流行した琳派のような装飾性を持っています。造形は絵画的で格調が高く得難い雰囲気を持った名作です。
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