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R15 玉子手茶碗
NEW
李朝初期 17世紀
71mm×134mm
上製桐箱入 木札風呂敷仕覆付
¥320,000
White pottery bowl like egg.
Joseon dynasty (17th century)
日本では天文年間(16世紀半ば)から、足利時代に主流だった唐物と呼ばれる中国陶磁器に代わって、次第に高麗茶碗が茶の湯で使われるようになりました。そして千利休が活躍する天正頃にはほとんどの茶碗が高麗物にとって代わりました。高麗茶碗は、高麗時代のものというわけではなく、李朝時代のものですが、日本では中国からのものを「唐物」と呼ぶように、朝鮮からのものを「高麗物」と呼んでいました。高麗茶碗の魅力は、適度な歪みがあり、焼成温度が低く、土味があり、釉薬の変化が見られて温かみが感じられる所です。この茶碗は、堅手と呼ばれる、焼成温度の高い磁器質のもので、釉薬が玉子の肌の質感を連想させるもので、茹で卵のような貫入が入り、まさに「玉子手」と呼ぶにふさわしいものです。通常の玉子手は高台の土を見せているのですが、これは高台内にも釉薬がかかっていますので、「堅手」と呼ぶ方がふさわしいかもしれません。三井文庫所蔵の「古手屋高麗」によく似ています。形は、やや端反りになった深めの碗で17世紀の初め頃のものと思われます。使われた時代感もあり、魅力的な茶碗です。
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